3月8日(火)
【中日新聞】希少サンショウウオ3種が産卵 アクア・トトぎふで2年ぶり
各務原市川島笠田町の県世界淡水魚園水族館「アクア・トトぎふ」で、環境省レッドリストの絶滅危惧種などに分類されるサンショウウオの3種が2月中旬に相次いで産卵した。受精に成功し、ふ化が見込まれる2種分を1階で紹介している。
産んだのは成体が体長10〜15センチ程度になるホクリクサンショウウオとクロサンショウウオ、カスミサンショウウオ。ホクリクとカスミは14日、クロは19日に、数十個の卵(直径数ミリ)がゼリー状の袋に包まれた「卵のう」を産んだ。
ホクリクは石川、富山県の一部にのみ分布し、日本動物園水族館協会の「種の保存委員会」が指定する保存対象種。アクア・トトでは昨年5月から飼育を始め、産卵は初めて。東日本に生息するクロは白川村で採集した個体で、2年ぶりの産卵。カスミは岐阜市の生息域から移した個体で、受精には至らなかった。
紹介しているのは、長さ10センチほどになる乳白色のアケビに似た形のクロの卵のうと、透明なコイル状のホクリクの卵のうで、ホクリクは中で卵が幼生の姿になりつつあるのが分かる。順調に育てば今月中にもふ化する見込み。カスミの卵のうも新たに産まれ次第、展示する。
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2月中旬に産まれ、卵のふ化が待たれるクロサンショウウオの卵のう(手前)=各務原市川島笠田町のアクア・トトぎふで |
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飼育するホクリクサンショウウオが初めて産んだ卵のう。卵が幼生になりつつある |
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