ペットおもいの保温術 朝、布団から出たくないほど寒かったのに、昼間にはポカポカ陽気になる。そんなふうに、昼間と夜間では気温に差があります。 当然、水温もその影響を受け昼夜で差があります。特に水の入れ替わりの少ない湖沼では(気温ほどではないが)顕著でしょうし、また水深が浅いほど影響が現れやすいと考えられます。常に水が流動している河川でさえ、上流では身を切るほどに冷たかった水も下流に行くにしたがって暖かくなります。 さて、今回は水槽の保温方法のひと工夫です。熱帯魚をはじめ暖かい地方の生物飼育では、温度管理は生死の問題。かわいいペットのため、皆さんもヒーターをセットしているはずです。でもほとんどの場合、サーモを適温に設定し、ただ投げ込んであるだけ。昼夜で多少なりとも水温に変化のあるのが自然の姿であるなら、それをできる限り再現したいものです。 水温に昼夜の変化をつける 必要なものは、 です。 繰り返しタイマーは屋内飼育で昼夜を再現するために、毎日決まった時間にライトを点けたり消したりするための重要アイテム。もしまだ設置していないのであれば、まずはこれを設置し、明かりに昼夜の変化をつけることが先決です。 | 繰り返しタイマー
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さて、水温に変化をつける方法は以下のとおりです。 ひとつめのヒーターを通常どおりにセットします。設定温度は例えば23℃です。 水槽用ライトの裏側には大抵、分岐ソケットが2口くらいついています。ここにふたつめのヒーターを接続します(なければ、タイマーから直接分岐させてください)。設定温度は例えば25℃です。
以上で、昼夜の温度差を表現する保温システムが完成しました。夜間=タイマーによってライトに通電していない時間は、ひとつめのヒーターだけが働き、水温は23℃。昼間=タイマーによってライトに通電している時間は、ふたつめのヒーターが働き、水温は25℃まで上昇するというわけです。 繰り返しタイマーの設定方法 念のため、繰り返しタイマーでライトを決まった時間にオンオフする方法を書いておきます。 繰り返しタイマーを説明書きにしたがってセットしてください。私が使っているものは、電気を流したい時間と止めたい時間にそれぞれ色違いのピンをあわせるタイプです(上の写真の物。3,500円くらい)。 繰り返しタイマーのコンセント挿し込み口にライトのコンセントを挿します。ライトのスイッチはオンのほうにいれておきます。
こうしておくと、時間が来て通電すればライトは自動的に点灯し、通電がストップすれば自動的に消えます。この動作が毎日決まった時間に繰り返されるので、飼育生物にとって生活のリズムができます。季節によって点灯時間に変化をもたせる(夏は長く冬は短く等、生息地の気候に合わせて)という工夫も良いでしょう。 断熱材について もうひとつ、保温に関してのおまけトピックスです。 手軽な工夫として、水槽のまわりを発泡スチロール板やぷちぷちシートなどの断熱材でくるんで、水槽を冷えにくくしている方は多いでしょう。市販品の”あったかシート”なども同様の製品です。この方法は電気代が節約できるうえ、ヒーターに通電する時間も減ってヒーター寿命(メーカー推奨使用期間わずか1年!)も延び、一石二鳥。 断熱材には発泡スチロールがよく使われますが、もっと安価なものは建築用の断熱シートです(旭ファイバーグラスなど)。これは住宅の外壁と内壁の間に入れる断熱材で、新築住宅の建築現場などで見たことのある方も多いと思います。断熱の目的で作られただけあって、その効果は保証付き。 発泡スチロールを売っているようなホームセンターの資材館なら簡単に手に入りますし、相当に安いです(1枚130cm×40cmくらいで数百円)。 | |
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