両生類と爬虫類の違い

 カエルが両生類だということはたいていの人が知っていますが、水辺にすんでいる怪獣っぽい体型の生物となると、とたんに区別がつかなくなる方も意外に多いようです

 キホン的には、肌がウロコに覆われていれば爬虫類で、ヌルヌル・ジメジメした感じなら両生類だと思えば、大きな間違いはありません。

 もう少し解説を加えると、両生類は爬虫類と違って、

両生類にはウロコがない

 両生類には鱗がありませんが、爬虫類には鱗があります。
 例えばワニは水辺に住んでいますが、あのゴツゴツした鱗を見てわかるとおり「爬虫類」です。


http://www4.i-younet.ne.jp/~wanien/より)

 両生類の体表はツヤツヤしており、触れてみるとペタペタとくっつく感じがします。水に濡れるとヌルヌルになります。また、ヒンヤリと冷たいです。逆に、触られたサンショウウオは私の手を「熱い!」と思っていることでしょう。当サイトのトップページでは、サンショウウオを素手で持っている写真を掲載していますが、本当はあまりよくありません。

 両生類はこの鱗のない皮膚が水分を吸収したり、皮膚呼吸をしたり大活躍します。なかには日本に住むハコネサンショウウオのように、肺がなくもっぱらこの皮膚と口腔内皮により、酸素を取り入れたり二酸化炭素を出したりしている種類もいます。

卵に殻がありません

 両生類の卵には殻が付いていません(カエルの卵を思い出してください)。
 一方、テレビの番組でウミガメの赤ちゃんが卵から孵化する様子を見たことのある人は多いと思いますが、カメの卵は鶏の卵のような殻に覆われています。爬虫類の卵には皆このような殻があります。


クロサンショウウオの卵

 余談だが、カメは甲羅があるから”骨がない”と思っている人がいた・・・。

卵から幼生が生まれます

 爬虫類の場合、卵からは、親を小さくしたような赤ちゃんが生まれますが、両生類の場合、手足のない一見妙な魚のような姿で生まれます(親と同じ姿で生まれてくる種類もあります)。
 これは幼生と呼ばれており、カエルの幼生は特にオタマジャクシという呼び名で親しまれています。

 幼生は鰓呼吸を行い水中で生活し、成長すると足や手が生えて大人の姿に変化(変態という)します。その後の生活場所は種類によって異なり、あるものは上陸し、あるものはそのまま水中で生活を送ります。

 ちなみに、カエルは「やがて足が出て手が出る」で後足が先に生えてきますが、サンショウウオは「やがて手が出て足が出る」で、前足が先に生えてきます。

 間違いやすい代表格”イモリ”と”ヤモリ”、どっちが両生類でどっちが爬虫類?
 イモリは漢字で書くと「井守」。主に水の中に棲む両生類です。
 ヤモリは「宮守」あるいは「家守」。民家の壁などにくっついているのを見たことがある方も多いでしょう。こちらは陸に棲んでいる爬虫類です。戸のモリ、(みヤ)のモリと覚えると良いでしょう

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