サンショウウオの皮膚
皮膚の詳細
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皮膚の構造
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上の写真は、クロサンショウウオの脱ぎたての皮を顕微鏡で観察したものです。ものの本によると、両生類の皮膚には、右上図のとおり「顆粒線」という毒を出す腺と「粘液線」という皮膚に湿り気を与える腺が分布しているそうです。上の写真に点在している”黒っぽい箇所”がこれらの腺だと思われます。
さらに高い倍率で観察したところ、”黒っぽい箇所”は右写真のようにラッパ状になっていました(写真の黒いラインはただのシワ)。皮膚の表面に確かに孔があって、その孔の内側の皮まで一緒に脱皮した様子がよ〜く分かります。
どれが「顆粒腺」に通じる孔で、どれが「粘液腺」に通じる孔なのかは、私にはちょっと分かりません。
さらに写真をよく見ると、角質の細胞の「細胞膜」(細胞の仕切り)と「核」(丸い玉)もぼんやりと分かります。
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右写真は、脱皮の最中の様子です。頭と胴体はすでに脱ぎ終わっており、あとは尻尾と右足を脱げば脱皮完了。このように、あたかも靴下をくしゃくしゃに丸めて脱ぐかのように、頭から尻尾の先に向かって、切れ目なく古い皮を脱いでいきます。脱皮は、流木などに体をこすり付けて古い皮を引っ掛け、前進しながら脱ぎ進む方法で行われます。
皮膚に細かなシワがより、つやが少なくなってくることが脱皮の合図。数日以内に脱皮が行われます。飼育していると、脱皮の最中に出くわすことはしょっちゅうありますが、私は脱ぎ始めから脱ぎ終わりまでの一部始終を観察したことはありません。数時間かけて休み休み脱いでいるようです。
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脱皮の真っ最中。
脱皮箇所のアップ
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下の写真は、水中でサンショウオが脱いだ皮が、偶然水流で元の形状に戻ったものです。右側が頭で、左側が尻尾。尻尾は根元のあたりから⊂字型に曲がって頭のほうにたなびいています。手足もまとめて全身きれいに脱いでいることが分かると思います。
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