どうして保護するの?自然保護に対する関心は日々高まってきています。公共事業も「自然にやさしい」「環境に配慮」がキーワードになりました。現在、環境基本法をベースに様々な環境関連法が整備され施策が展開されています。 保護する理由 「自然を大切にしないと、最後は人類につけがまわってくる」ということがよく言われます。
ところが、このような考えの下、ある自然保護団体に対して「その生き物がいなくなると人間生活にどんな問題が生じるのか?」と問い詰めてきた役人がいたそうです。大した影響はないというのです。そんな理論がまかり通るなら、それを自分や自分の家族に置き換えて考えればどうでしょう。確かに人間一人がいなくなっても、社会全体としてみれば大した影響はないかもしれません。ならば、その人の命は必要ないことになるのでしょうか。 あまい世の中作りしかし、現実は厳しい。倫理観・道徳観だけで自然保護を訴えても「お前の考えはあまい」という一言で押しつぶされてしまう場面が多々あります。しかも「厳しいほうがえらい」といった風潮さえあります。でも、考えてみてください。厳しい世の中よりも、あまい世の中の方が断然良いとは思いませんか? 自然保護の必要性についてもそうですが、何でもかんでも根拠をふりかざし論理性を重視することで、自分で自分の首をしめ、この世の中を厳しくて住みにくい世の中にしてきました。 クロサンショウウオの現状クロサンショウウオは新潟県のレッドデータブックで準絶滅危惧種に指定されています。しかし、隠れ住む生き物なので棲息の確認が不充分となり、公共事業等で気づかぬうちに生息地がつぶされてしまうことが多くあります。いいえ、生息が確認できたとしても、”準”絶滅危惧種の場合はあまり重要視されず、十分な配慮なしに事業が実施されてしまうのが実情。 現在、クロサンショウウオの生息地は、歯止めなく、どんどん減少しています。
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