2003年4月

2003. 4.20 ワニガメ排泄障害の記録

2003. 4.20 ワニガメ排泄障害の記録

 実はこの1ヶ月以上、ワニガメの排泄障害に悩まされていました。状況は以下のとおりです。

3月某日

 前回、バイ貝の殻の混じったフンを紹介したのを最後に、フンを見かけることがなくなった。

 巨頭化のための餌として与えたバイ貝は、トータルで前回排泄された量の5倍ほど。それらの貝殻が腸管に詰まって、排泄障害を起こしている可能性があります。巨頭化なんて考えるんじゃなかった(涙)。
 ただ、水槽内には掃除役の金魚(ずいぶん前に餌として入れた生き残りで、ワニガメを危険と学習済み)が10数匹入れてあるので、私がフンに気付く前に、突付きまわして粉々にしてしまっているのかも。注意して観察する必要がある。

3月末の某日

 相変わらずフンは見当たらないが、食欲にかげりは見られず。大き目の餌で排泄を促したいという理由から、中サイズのニジマスを与えてみました。

(しかし、これが事件を起こすことに・・・。)

その数日後

 水槽中を探したが、やっぱりフンは見当たらない(;;)。その代わり、金魚たちの動きが悪く、水底に沈んでいることに気付きました。よく見ると体表に白い粘液の分泌も見られる。
 ・・・病気だっ!

 アジなどの海産の鮮魚では大丈夫でしたが、淡水養殖のニジマスを与えたことで、淡水性の魚病を水槽内に持ち込んでしまった可能性があります。とりあえず水換えだけして様子を見ることに・・・(;;)。

その翌日

 一晩のうちに、およそ半数の金魚が姿を消しました。
 病気で弱ったところを、これ幸いとばかりにワニガメが食べてしまったのです。

 さらに一晩たつと、金魚は1匹を残して皆いなくなりました。あっという間に食べられました。な〜む〜。

4月5日

 今日も相変わらずフンを見ない。金魚がわずか1匹になったことで、金魚がフンを崩したという希望的観測は消え去っている・・・。もはや言い逃れの出来ない排泄障害です。
 やばい、やばい、やばいよぉお(涙)。

 排泄障害を起こしているにもかかわらず、なぜか食欲は旺盛。いったい体内にはどれほどのフンがたまっているのでしょうか?

 その量を推定するため、いつもの方法で体重計測をすることにしました。まずはワニガメを持ち上げて、自分+ワニガメの合計重量を計測。ところがその後、ワニガメの写真など撮っていたら、自分の体重を量るのを忘れ、うっかり水を飲んでしまった(汗)。ワニガメの体重は不明・・・。

← 持ち上げられたことに腹を立て、ガラス越しに威嚇している

 暴れっぷりも相変わらずで、元気消失の所見はありません。
 ただ、一点気がついた変化は、脱皮が激しくなったということです。尻尾や後ろ足の皮膚が、豪快にベロンと剥げかかり、内側から白っぽい新しい皮膚が覗いています。以前は、もっと細かく剥けた気がするが・・・?
 もしや便秘のため体内に毒素がたまり、皮膚に異常が出ているのでは!?

(よく考えれば、ワニガメの体表を掃除してくれる金魚が減ったのですから、脱皮した皮が目立つようになって当然。しかし、この時の私にはそこまで考えが及びませんでした。心配事があると、何でもそれに結びつけて考えてしまう・・・。)

4月13日

 フンをしなくなって、とうとう1ヶ月です。水槽を見てはため息をつく毎日。
 ため息をついている暇があれば、さっさと動物病院に連れて行くべきと思います。しかし、ワニガメを水から出すと、手がつけられないほど暴れます。興奮して、自らの前足を噛んだりもするので、余計な怪我をするかもしれない。決心がつきません・・・。

4月15日

 ワニガメの便秘の件について、ご自身もワニガメを飼っていて、その便秘も経験しておられる某獣医の先生にメールを出してみました。獣医の立場として、ご自身が飼育しているワニガメの便秘に際して、どのような対処を行ったのか教えていただきたかったためです。

 さっそく、お返事をくださいました!
 先生はワニガメにバリウムを飲ませて何度かレントゲン撮影を行い、少しずつバリウムの影が移動している(腸管が閉塞していない)ことを確認した上で、排泄を促すため毎日水換えを行い、気長に排泄を待ったそうです(1ヶ月半経ってフンをした)。私も先生にならい毎日水換えをすることにしました。

 また、我が家同様食欲もあり、排泄までの間餌は普通に与えていたとのことでした。私は、フンをしないのに餌を食べさせても良いものか大いに不安を感じていたので、大変参考になりました。

 先生は、私のワニガメももう少し様子を見て問題ないと思うが、心配なら動物病院でレントゲンを撮ってもらうのもよいとアドバイスしてくださいました。「もう少し様子を見て問題ない」という言葉に、どれほど勇気付けられたことか・・・(涙)。お忙しい中、早々にお返事をくださり大変ありがとうございました。この場を借りて改めてお礼申し上げます。

4月16日

 気長に待つべきか、至急何らかの治療を行うべきかは、レントゲン撮影の結果で変わるでしょう。やはりレントゲンを撮ってもらうことに決めました。
 近所には、3つの動物病院があります。それぞれ電話をして話を伺ったところ、1箇所はこの日休診で連絡つかず。2箇所目は「レントゲンなんて簡単だからすぐ撮ってやる」と言われ、3箇所目は「レントゲンを撮る撮らないは状態を見て判断します」と言われました。

 私としてはぜひともレントゲン撮影をしてもらいたいわけですが、2箇所目の獣医はめちゃくちゃ横柄な態度で、電話口で邪険な対応をされたので、ぜってーここにゃ連れていかね(-_-メ)!一方、3箇所目は、飼い主の意向も少し考慮して欲しいとは思いますが、信頼できそうな気も・・・。
 明日、1箇所目にもう一度連絡してみて、どちらかの動物病院に決めたいと思います。

4月17日

 いよいよ今日はワニガメを動物病院に連れて行く日。どれだけ暴れるか考えると、朝から気が重い・・・。

 結局、1箇所目の動物病院には「カメは診れない」と断られたので、昨日最後に電話したとこに決定です!

 終業のチャイムと同時に大急ぎで帰宅し、まずは、まだフンをしていないことを確認(涙)。
 ワニガメを動物病院へ運ぶための適当な入れ物がなかったので、近所のホームセンターへ行って手頃なサイズの工具箱を購入しました。工具箱は、中の見える半透明のものと、中の見えない不透明のものと、どちらにすべきか迷いましたが、少しでも輸送中のストレスを減らすために不透明を選択。

 さて、アパートに戻り、いよいよワニガメを水槽から移そうという段になって、また迷いが出てきました。ワニガメにとって、水から出されることがどれほどのストレスになるかを考えると、本当に今、動物病院に連れて行くことが得策なのか?逆にマイナスなのではないだろうか?

 これは、もしかすると命にかかわるかもしれない重大な選択です。

 レントゲン撮影で、完全な腸管の閉塞など深刻な症状が見つかるかもしれない。でも、見つからなかった場合、受診はただストレスになるだけで何も良いことはありません。先般、獣医先生にいただいたメールにもあったとおり、今すぐ手を打たなければ危険な状態というわけではないようですし・・・。

 悩んだ挙句、もう少し・・・もう少しの間様子を見ることにして、動物病院に行くのは中止し、とりあえず飲みに行きました(爆)。
 家を出る前に、鮮魚のキスを1匹水槽に放り込んでおきました。

飲んで帰ってきたら・・・

 いろいろな思いをめぐらせつつ中華料理屋で一杯やってから帰宅すると、キスの姿は消え、その代わりに・・・

フンだあああ!(涙)

 「やった!やった!やった!」 思わず声に出して小躍り。ヘ(^^ヘ)(ノ^^)ノ

 実に1ヶ月ぶりのフンです。しかも、なんというタイミングの良さ!結果的には、この日動物病院に連れて行かなかったのは、正しい選択だったわけです。
 フンの中には貝殻はまったく見当りませんでした。サイズも小ぶりですし、体内にはまだ貝殻が残っているのかもしれません。しかし、腸管の閉塞という深刻な事態にはなっていないことが分かり、一安心です。
 獣医の先生にメールでアドバイスいただいてから毎日水換えしていたので、それが効いたのでしょう。今後も頻繁な水換えを心がけながら、完全に排泄が回復するのを待ちたいと思います。

 最後にひとつ。カメに貝類を殻ごと与える際は、量をごく少なめにするか、ハンマー等で潰してからのほうがよいと思います。懲りました。

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