幼生の餌 サンショウウオの幼生は肉食で、すごい食欲です。 給餌頻度と量
食べれば食べただけ大きくなります。少しでも共食いを防ぐためにも、毎日与えてください。1日数回にわけて与えたほうがベターですが、朝夕の2回与えられれば十分に育てられます。数日置きにどっさり餌を放り込むことは成長を阻害し、水質悪化の原因にもなるのでしてはいけません。 餌の種類 水底に沈んだ餌を食べます。金魚のように、浮いた餌に大勢が集まってパクパク食べることはありません。 冷凍餌
これらの冷凍餌は熱帯魚ショップで手に入ります。プラスチックのコップなどに水を入れて解凍し、スポイトで幼生の目の前に噴出して与えましょう(こうすると食欲を刺激するとともに、無駄に散らばらず食べ残しを少なくできる)。これで勢い良く食いついてくれること思います。 活餌
わけのわからない微生物(総称してインフゾリアと呼ばれる)は、卵のうを採取した池の泥をほんの少量すくってきて水槽に投入するという方法で給餌します(飼育する数にもよりますがティースプーン1杯くらい。私の場合、幼生を捕まえたときに汲んで来た水の中に泥が少し混じっていただけでしたが、中に色々な生物を発見することができました)。 熱帯魚ショップでは生きたイトミミズを購入することができますし、釣具店では生きた赤虫を購入することができます。ただし、イトミミズは重金属等に汚染されているという噂を耳にするので、あまりそればかり与えることは避けたほうが良いです。 その他
一般の食品として売られている中にも、サンショウウオの餌にできるものがあります。 私はかつて冷凍赤虫ばかり与えていたせいか、1匹を背骨の曲がった病気の成体に育ててしまいました。どうかバラエティに富んだ給餌を心がけてください。 共食いサンショウウオの幼生自身が別の幼生の餌になることがあります。このような共食いは自然界で通常の捕食行動のひとつとして行われており、決して珍しいことではないようです。 共食いの話題について、こちらを参照してください。 ⇒ 「サンショウウオを餌にする!?」 幼生を飼育しているうちに、めだって大きな幼生が何匹か出現します。彼らが”共食いをする側”。水槽の中ではボス的存在で、他の幼生達にくらべて特に頭部が大きく、貪欲に共食いを繰り返し、ますます大きくなっていきます。こうした幼生は成体になっても、目立って大きな個体に成長します。 しかし、飼育中の幼生の共食いを見るのはなかなかショック・・・。 上陸後の餌付けについて 幼生時代はあれほど貪欲なのに、上陸前後は極端に餌食いが悪くなります(それが普通なので心配無用)。 まずは活餌を与えることから
野生のサンショウウオの胃の内容物調査によると、ワラジムシ等の土壌生物が多くを占めているそうです。そこで、まずはフタのついた入れ物・移植小手・割り箸を手に近所の公園や神社などに行き、石をはぐったり落ち葉(腐葉土)を掘ったりして、小さな生物を採取し、それを与えることから始めましょう。 餌付けの第1段階として、これらを水槽内に放り込んで(なるべくサンショウウオの目の前に)、サンショウウオが自分から食べてくれるのを待ちます。時間はかかるかもしれませんが、そのうち食べてくれるはずです。 第2段階は、それらの小さな生物を1本の割り箸の先にとまらせて、サンショウウオの口元に差し出して与えてください。割り箸を這う虫を見て上手に食べてくれます。 第3段階でようやくピンセットが登場します。今度は虫をつまんでサンショウウオの口元に。うごめく足などを見て食欲が刺激され、きっと食べてくれることと思います。 ここまでくればしめたもの。 (成体への給餌に関する詳細な内容はこちらで紹介しているので、合わせてご覧ください。) 最後になりますが、万が一餌付けに成功しなかった場合は、まよわず捕まえてきた場所に逃がしてあげてください。
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