成体の飼育設備その1(水槽設備)いよいよ、変態して陸上生活に移ってからの飼育設備について説明します。これから先の一生を、この設備で飼育することになるので、初めからシッカリとしたものを用意すれば後で困りません。 始めにこのページで、水槽そのものや内部レイアウトなど、基本的な「水槽設備」について紹介し、次のページにおいて、水質維持など、管理上重要な「維持管理設備」について説明します。 水槽設備水槽の構成成体を飼育するための水槽の構成は、下図のとおりです。
経験上、10匹程度の飼育なら60cm標準水槽で当分の間問題なく飼育できます(以下の記事では、60cm標準水槽を用いると想定して説明します)。しかし、成長して体が大きくなってくると、60cm水槽では窮屈になってきます(出会い頭の共食い事故が生じるようになる)。60cm水槽で3〜5匹程度の飼育が無難かも。 なお、水槽の側面、背面、底面には、保温(保冷)のため、発泡スチロール板などの断熱材を貼ります。 床材
最近ではショップや雑誌の紹介でも、このハイドロボールが使われている場面を見ることが増えてきました。ハイドロボールの詳しい話題についてはこちらをご覧ください。 ⇒ 「ハイドロカルチャー用セラミックボール」
ハイドロボール以外の床材を選ぶ場合は、こちらに留意してください。 ⇒ 「床材選びあれこれ」 フタ 【超重要】クロサンショウウオは脱走の名人で、信じられないほど小さな隙間から逃げ出してしまいます。
クロサンショウウオは湿った環境でなければ生きていけないため、脱走を許すと、たいていは最悪の結果につながります。私の飼育経験の中でもっとも大きな失敗が、しっかりしたフタをしなかったことでした。 ⇒ 「なぞの失踪事件」 送風ファン
水温計
クロサンショウウオは暑さが大の苦手なので、水槽内の温度が上がった場合は早急に対策を講じなければなりません。したがって、できるだけ見やすい位置に設置し、頻繁に確認する必要があります。ガラス面スレスレに、底床に埋める形で設置すればOKです。 シェルター クロサンショウウオは自然下では倒木の下や地中などに生息しており、飼育下でも狭い物陰を好みます。
上でも書きましたが、シェルター(隠れ家)を必ず用意してください。
素材はプラスチックなどでも良いですが、木や素焼きのほうがベター。木や素焼きは、湿らせると比較的長時間に渡り気化熱を放出して冷えるので、サンショウウオにとって快適な環境作りに一役買ってくれます。 水場について 産卵のため以外には、サンショウウオが泳げるような水場は一切必要ありません。クロサンショウウオの成体は、あくまでも陸地の生き物です。 飼育すること自体が自然状態とは異なるわけなので、無理に自然に近づけようとせず、より飼いやすい(非自然的な)方法で飼うというのは悪いこととは思いません。しかし、サンショウウオ飼育の経験をある程度積んで、自分なりの応用ができる段階になってからにしたほうがよいと思います。 冬眠設備について冬の間、クロサンショウウオを冬眠をさせたいという場合は、特別の設備を用意します。こちらを参照してください。 ⇒ 「冬眠のさせ方について」 水槽設備の説明は以上です。 続いて、水槽環境を維持管理する設備について説明します。
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