水カビ病(ミズカビ病)

 水カビ病は、サンショウウオでもっともよくみられる寄生的な真菌感染です。
 白や灰色をした綿帽子のようなもの(菌糸の塊:水カビ)が皮膚の表面に付き、炎症や潰瘍を併発します。症状が進むと筋肉や骨まで侵され、出血することがあります。
 水カビ病自体の病原性は強くありませんが、細菌感染を併発するなどし、行動不活発、拒食、呼吸の乱れ、体重減少など様々な症状を呈し、最後には死に至ります。


水槽水で培養した水カビの一種

原因

 サプロレグニア菌(Saprolegnia)をはじめ、アクリア菌(Achlya)、アファノミセス菌(Aphanomyces)、レプトレグニア菌(Leptolegnia)など数種類の真菌が原因となりますが、もっとも多い報告がサプロレグニア菌によるものなので、総称してSaprolegniasis(水カビ病)と呼ばれます。
 免疫力が落ちた個体の傷口や外鰓など、デリケートな部分に局所的に感染します。感染力は弱く、健康な皮膚に拡大していくことはほとんどありません(全身を水カビに覆われて死んでいるメダカなどを目にすることがありますが、それは死後に広がったもの)。
 幼生同士の共食いによる噛み傷への感染例が多く、我が家でも腕を共食いされた幼生に発症したことがあります。

治療

  • 早期発見、早期治療
     水カビは目立つので日常的な観察で容易に発見できます。初期段階であれば、水カビを摘み取って水換え頻度をあげて清潔を保てば完治します。発症からの経過時間を推測するには、綿帽子の色に着目します。すなわち、新しい綿帽子は白い色をしており、時間が経つにつれ汚れが付いてくすんだ色になってきます。
     21℃以上になると水カビ菌が弱体化する(そのため、寒い時期での発症例が多い)ので、温度をやや高めに設定することが有効。しかし、高温でサンショウウオを弱らせては意味がないので、21℃を目標温度にします。
     状態が良くならない場合は、以下の方法を試します。

  • マラカイトグリーン
     67mg/Lのマラカイトグリーンで、1日1回15秒間薬浴します。15秒を超えると皮膚の剥離など悪影響があるので要注意。これを2〜3日続けます。
     熱帯魚ショップで購入できます。

  • 硫酸銅
     500mg/Lの硫酸銅で、1日2分間薬浴します。少なくとも5日間続け、その後は、治るまで週に1度行います。
     印鑑持参で薬局で購入できます。

  • 過マンガン酸カリウム
     200mg/Lで5分間の薬浴を1回行います。
     薬局で購入できます。

  • 塩化ベンザルコニウム
     0.0025mg/Lで治るまで薬浴を続けます。その後、週に3回の頻度で水換えをします。
     薬局で購入できます。

  • その他
     薬浴完了後は特に清潔に努め、再感染しないようにしましょう。
     浸透圧の関係で感染箇所から体液を失い、それが直接的な死因となる例があるので、傷口がふさがるまでは電解液(水1リットル当たり食塩6.6グラムを溶かす)で飼育したり、熱帯魚用に売られている粘膜保護剤を用いることが効果的です。
     また、細菌感染を併発することが多いので、抗生物質による治療も併用したほうがベター(注:抗生物質そのものは真菌には効かない)。

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