生活史クロサンショウウオが、どのような生活を送っているのか紹介します。 水中生活から陸上生活へ 同じ両生類であるカエル同様に、クロサンショウウオは幼生時代を水中で過ごし、成長すると上陸して、森林・雑木林の倒木の下や土の中などで生活するようになります。 よく、サンショウウオはきれいな清流にしか棲んでいないと誤解している人がいますが、実際には陸上で生活している種類が多く、成体が水の中に入るのは産卵の時だけなのが普通です。決して、「サンショウウオ」=「清流の生き物」ではありません。 具体的な成体の生息場所として、私のサンショウウオの師匠山椒大夫さんから教えてもらった内容をご紹介します。
山に土地を持っている方で、付近でクロサンショウウオの卵のうを見かけたことのある方にお願いします。まわりに上記のような環境がある場合は、どうか手を付けずに、そっとしておいてあげてください。姿を見たことがなくとも、そこにはクロサンショウウオたちが密やかに息づいているのですから・・・。 産卵
メスは1対2房の卵のう(片房30〜40個の卵が含まれる)を水中の小枝などに産み付けます。
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産卵から孵化までの日数=−5×平均水温+79 |
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生まれてくる幼生は、外鰓と呼ばれるふさふさしたエラのあるかわいらしい姿をしています。 孵化から2ヶ月ほど経つと、外鰓が徐々に小さくなり、変態の時期をむかえます。(変態とは、オタマジャクシからカエルになるように、幼生が成体の姿に変化すること。) |
一般に、変態したばかりの個体を幼体と呼び、成長に従って、幼体→亜成体→成体と呼び分けます。
呼び名 (年齢の目安) |
解 説 |
幼体 (0〜2歳) |
変態後の未成熟の段階で、亜成体以前のもの。 |
亜成体 (3〜4歳) |
厳密な定義はないが、成体になる直前の段階を指して用いられる。 |
成体 (5歳〜) |
成長して繁殖活動を行えるようになった段階。 |
1つの卵細胞がどのように成長して大人のサンショウウオになるのか、アニメーションで紹介していますのでご覧ください。 ⇒ 「サンショウウオの発生段階アニメ」
冬と夏には、あまり餌を摂らずに土中にもぐりこんで冬眠や夏眠をすることが知られています。
15年程度以上(せいぜい20年程度?)は生きことができると考えられていますが、あまりよく分かっていません(一説には40年以上とも)。
野生下では、ベビやイタチ・タヌキ・鳥などの天敵に襲われる危険が多いため、平均的にはその半分以下で死んでしまうことが多いようです。
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