日常の世話ここでは、日常行うべき世話について説明します。(日常行う給餌については、次のページで説明します。) 温度管理日ごろから、水槽内に設置した水温計に注意を払い、問題があった場合は直ちに対処してください。⇒ 「水槽の冷やし方」 飼育温度の目安は、15〜25℃です。 クロサンショウウオが棲む森林の温度環境と、飼育水槽の温度環境とが、大きく異なっていることを良く考え、温度管理に十分な配慮をしてあげてください。 ⇒ 「森林はなぜ涼しい?」 特に、夏場締め切った部屋では簡単に30℃を超えます!そのような場所には初めから置かないか、常時エアコン等を利用する必要があります。 水換えサンショウウオは水を口からは飲まず、皮膚を通して湿った床材から直接水分を吸収しています。つまり、水槽内の水はクロサンショウウオの飲み水同然。清潔を保つことが重要といえます。 フンなどの有機物から生じる有害なアンモニアは、濾過バクテリアの働きで、亜硝酸、硝酸塩と姿を変えていきます。硝酸塩は、自然界では植物が吸収したり、還元濾過(脱窒作用)により窒素ガスとして放出されますが、水槽環境では、水換えにより排除する必要があります。 水換えは、まず水槽から適切な量の水を抜き、抜いた分を注ぎ足すという方法で行います。 水を抜く水槽から水を抜くには、熱帯魚用品コーナーで売られている灯油ポンプに似た水換えポンプを用いるのが簡単です。水換えポンプの先を底床のハイドロボールにザクッと差し込んで、シュポシュポと水を抜いてください。 量は、多くても全体水量の1/3程度に留めることが安全です。水をたくさん変えすぎて水質が急変すると、サンショウウオだけでなく、濾過バクテリアにもダメージを与えてしまいます。 水を継ぎ足すサンショウウオに余計なストレスを与えないよう、直接サンショウウオの体にかからないように注意して水を注ぎます。 大量の水換えを行わない限りは、水道水を直接使って問題ありません。 水換えの頻度生物濾過が充分に機能している場合、クロサンショウウオは代謝が低く水を汚すスピードが比較的遅いこと、そして、硝酸塩は毒性が低いことから、あまり頻繁な水換えは不要です。1ヶ月に1度程度行ってください。 生物濾過が充分に機能していない場合は、もっと頻繁な水換えが必要です。 濾過が立ち上がったかどうかは、継続的な水質検査で分かります。特に飼育経験の浅いうちは、水質を適当なカンに頼って判断することはやめ、アンモニア、亜硝酸、硝酸塩の濃度を試験紙や試薬で計測し、濾過の状態を調べる手間を省かないようにしましょう(飼育技術向上の近道でもあります)。
(※2)1回の水換え量は少なく、回数を頻繁に、というのがサンショウウオ及び濾過バクテリアにとって適している。飼い主が苦労すべし。 水質試薬の使い方に関する注意点について。 ⇒ 「水質試薬の使い方」 足し水上で、クロサンショウウオは皮膚から水を吸収すると書きましたが、逆に、体内の水分も皮膚を通して抜けていきます。そのため、乾燥にはとても弱く、底床は常に湿らせておく必要があります。 蒸発によって低下した水位を元の位置に戻すため、水換えとは別に、定期的に足し水をしてください。ファンを使って空気の循環を行っていると、かなり早いスピードで蒸発が進むので、十分に気をつけてください(足し水が遅れると干からびて死んでしまいます)。 ちなみに、水槽用クーラーを使用していると、空気中の水分が底床面などに結露して、放っておいても水が補給されます。すげ〜楽チン。 掃除底床の掃除気が向いた時に、水換えポンプを底床のあちこちに差し込みながら水換えをして、内部に溜まった汚れ抜きをしてください。数ヶ月に1度でけっこうです。物理濾過の目的からは頻繁に行ったほうが良いのですが、あまりかく乱しすぎると、大切な底床の生物濾過に悪影響が出ます。 なお、伝染性の病気が発生したような特別の場合を除き、床材を全部取り出して水槽を丸洗いするなどの大掃除は行わないでください。生物濾過が壊滅的なダメージを負います! 外部濾過器の掃除底床の掃除よりも、さらに低頻度で十分です。極度に目詰まりして流量が落ちたりしていなければ、行う必要はありません。生物濾過の濾材はできるだけ触らないようにすることが鉄則なのです。 維持管理にかかる費用参考までに、維持管理にかかる1ヶ月あたりの費用を算出してみました。(2001. 6.17現在の我が家での飼育例です。)
夏場は、これにプラスしてエアコン代月2,000円程度がかかります。
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