2003年12月
2003.12.22 今年も加温をスタート
2003.12.24 サンボのシッポが!
19日、新潟はこの冬最大の寒波に見舞われました。それまで9〜10℃で推移していたサンショウウオの水槽も7℃にまで低下。濾過器を湯煎する方法で加温をスタートしました(20日)。今年は低めの10℃前後で管理してみます。
温度設定で注意が必要なのは、「食欲と消化能力のバランス」が取れていない状況─つまり、中途半端に食欲はあるが消化は滞り気味という状況を続けないこと。
なかなか判断が難しいですが、とりあえず、これからの餌には消化がよくて低カロリーという観点から主にレプトミンを用い、週に1回以下くらいのペースで様子を見ることにします。
サンショウウオの夜間観察アイテム
たいていのデジカメは、暗がりでの撮影に弱い!オートフォーカスはぜんっぜん決まらないし、ISO感度を上げれば画質が劣化。イライラ・・・。
そこで登場するのがフォーカスライトです。
- ライト
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専用のフォーカスライトやビデオライトが売られていますが光が強すぎてサンショウウオ撮影には不向き。LEDの懐中電灯(OHM STAMINA LIGHT)を採用しました。アームとステーを用いてカメラ本体に取り付けます。
- アーム
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フレキシブルな構造の柄です。先端にライトや外部フラッシュを付けて、自由に光の向きを変えることが出来ます。
- ステー
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アームをカメラ本体に固定する土台です。カメラの両側に張り出すタイプのステー(今回使っているのがそう)では、反対側にもうひとつアームを設け、外部フラッシュを付けるなどできます。
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カメラにライトをつけた!
ライトとアームの接続部。
接続部品は塩ビ管用の金具で流用。
※紙を巻いて隙間を調節した。
水中ハウジングにつけるとこうなる。
※ただしライトが防水仕様でないので、水中では使えない(爆)
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撮影例
LEDの灯りは直進性があるため、サンショウウオの影がくっきりと落ちている。照射範囲は狭い。
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←夜、暗闇の中のサンショウウオをパチリ。
他に灯りがなくてもフォーカスライトだけでばっちりピントが合い、実に気分が良い。かさばるのが難点だが、満足度高し。
ちなみに、ホワイトバランスは”曇り”モードで実際の色に一番近くなりました。Caplio G3ユーザーの方は参考まで。
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大寒波から一転、穏やかな日が続いています。
昨日は、水槽温度が14℃にまで上がり、久〜しぶりの給餌を行いました。
そのとき気が付いた。
サンボちんの尻尾の先がないっ!!!!!
給餌のためシェルターをどかすと、そこには、尻尾を食いちぎられたサンボの痛々しい姿が・・・。
クロサンショウウオの成体は積極的に共食いをすることはありませんが、空腹時、目の前でふいに動くものがあれば本能的にパクッといきます。
不完全な寒さのなか給餌頻度を減らしすぎたせいで飢餓感をまねき、このような事故につながってしまったのだと思います。
サンボちんは、幼生時代に片足・片腕をやられ、今度は尻尾まで・・。・゚・(ノд`)・゚・。
共食いされたショックのせいか全然元気がないし、当然、この日は餌も受け付けない。改めて写真を見ると、幼体にしては心なしか痩せぎみにも思える・・・。
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約2cm、尻尾が短くなった(;;)。
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傷の状態
前回紹介したフォーカスライトを利用して尻尾の先を撮影しました(よもやこんな場面で役立つことになろうとは:涙)。
傷口の形状から、横咥えで噛み切られたことが伺える。
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周囲の皮膚が傷口へ巻き込み始めているところをみると、共食いされてからすでに数日は経っていることが伺えます。
・・・全然気が付かなかった。これまでは、給餌の度ごとに1匹1匹をよく観察する機会がありましたが、給餌頻度を減らしたことで、必要な観察まで怠ることになってしまっていたのです。
傷口が比較的キレイなのは不幸中の幸いでした。これなら治癒も早いはず。妙なバイ菌に冒されるのが怖いので、とりあえず1/3ほど水を換え、清潔維持のための木炭をガサッと放り込んでおきました。化膿するなど悪化の兆しがあれば、ただちに薬浴等で対処する用意もあります。
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給餌方針の見直し
気温の低下に合わせて給餌頻度を減らしたことが共食いを招き、さらには、観察不足による事故発見の遅れにつながってしまいました。やはり、寒くなっても、食欲が少しでもあるうちは給餌頻度は減らすべきでない。頻度を変えずに量でカロリー調節することが肝心であると、改めて強く感じたところです(あるいは、いっそ冬眠するまで冷やすか)。
今後しばらくは、代謝を高め回復が早まるよう15℃程度で管理することにします。
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